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Channel: 岐阜 –中日旅行ナビ ぶらっ人
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【岐阜】鮮やか秋のバラ 飛騨で見頃

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鮮やかなバラが咲く園内=飛騨市河合町で

鮮やかなバラが咲く園内=飛騨市河合町で

 飛騨市河合町角川のバラ園・香愛(かわい)ローズガーデンで、秋のバラが見頃を迎えた。

 バラ園は町内の第三セクター会社「ねっとかわい」が運営。8300平方メートルの敷地で1300種、約5000株を育てており、四季咲きで順次花を咲かせる。

 園のバラは、寒暖差が大きいため花の発色が良いのが特徴。5割が開花し、深紅、ピンクなど色とりどりに園内を彩っている。見頃は10月下旬まで。12日に園内で「秋まつり」が開かれる。バラを題材にした生け花展のほか、バルーンアートショーや歌謡ショー、特産品の販売などがある。木曜定休。(問)ねっとかわい=0577(65)2080

(島将之)


【岐阜】絢爛屋台が勢ぞろい 9日から秋の高山祭

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 豪華絢爛(けんらん)な屋台が高山市中心部を巡る秋の高山祭(八幡祭、国重要有形民俗文化財)が9、10日に営まれる。修理を終えた大八台も登場し、5年ぶりに全11台の屋台が勢ぞろいする。

◆11台5年ぶり

 桜山八幡宮(高山市桜町)の例祭で、屋台は両日とも午前9時~午後4時、参道に曳(ひ)き揃(そろ)えられる。9日午後1時半からは、神楽台など4台の屋台が町を巡る屋台曳き廻(まわ)しがある。同日午後6時からは、全屋台にそれぞれ約100個のちょうちんを飾りつけて町を一巡する宵祭(よいまつり)があり、曳き別れ歌を歌いながら屋台蔵へと戻る。

 境内では布袋台のからくり奉納があり、両日合わせて計4回披露される。

 雨天時は各祭り行事が中止となり、各屋台は蔵で待機する。

 (問)市観光課=0577(35)3145

 (片山さゆみ)

【岐阜】長良川鵜飼、観覧10万人に

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細江茂光市長(右)から記念品を受け取った粥川美乃さん(左)と李朋さん=岐阜市湊町で

細江茂光市長(右)から記念品を受け取った粥川美乃さん(左)と李朋さん=岐阜市湊町で

 岐阜市の長良川鵜飼の今季の観覧客数が11日、10万人に達した。シーズン中の客足が過去2番目に少なかった昨年と同じ日の達成となった。5月11日に始まった今季の長良川鵜飼は、今月15日まで。

 今季の10万人目は静岡県沼津市の医師、粥川美乃(みの)さん(38)で、細江茂光市長から記念品が贈られた。長女の李朋(りほ)さん(8つ)と訪れた粥川さんは2度目の鵜飼い見物といい、「鵜舟のたいまつが川面に映る景色が好き。記念になる1日になりました」と喜んでいた。

 市鵜飼観覧船事務所によると、今季は雨による増水などによる鵜飼い中止が、11日までに計10日(昨年同時期は7日)と多く、客数の伸びに影響しているという。

(木下大資)

【岐阜】赤や黄秋の彩り鮮やか 新穂高温泉で紅葉ライトアップ

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ライトに照らされて浮かび上がる紅葉=高山市奥飛騨温泉郷の旧中尾橋で

ライトに照らされて浮かび上がる紅葉=高山市奥飛騨温泉郷の旧中尾橋で

 紅葉が見頃を迎えている高山市奥飛騨温泉郷の新穂高温泉周辺で20日、夜間のライトアップが始まった。30日まで。

 蒲田川に架かる旧中尾橋周辺や地獄平砂防堰(えん)堤、中尾高原の温泉街一帯を約130基のライトが照らす。新穂高温泉観光協会などが、秋の呼び物の一つとして企画し、今年で28回目。

 19日夜に試験点灯があり、会員らがライトの位置を調整した。赤く色づいたモミジやナナカマドが闇に浮かび上がり、幻想的な風景が広がった。

 ライトアップは午後4時半~10時。期間中は毎日、午後8時15分から中尾高原口バス停周辺で星空観察会を開く。雨天中止。

(片山さゆみ)

【岐阜】紅葉真っ盛り せせらぎ街道

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木々の葉が赤や黄色に色づいた街道を走る行楽客=高山市清見町で

木々の葉が赤や黄色に色づいた街道を走る行楽客=高山市清見町で

 高山市清見町と郡上市八幡町を結ぶ「せせらぎ街道」で紅葉が見頃を迎え、行楽客を楽しませている。

 街道のミズナラ、カツラなどの木々の葉が色づく秋は、ドライブの名所として親しまれている。最も標高が高い西ウレ峠(1,113メートル)の遊歩道は昨夏の豪雨災害の影響で通れないが、街道は9月に復旧。近くの「こもれび広場」では、行楽客がバイクや車を止め、紅葉を眺めたり写真に収めたりしていた。

 ひだ清見観光協会によると、街道全体の見頃は今月末まで。清見は今が最盛期という。25日はウッドフォーラム飛騨で「ひだ清見紅葉まつり」があり、特産品販売、ステージショーなどが楽しめる。(問)ひだ清見観光協会=0577(68)2338

 (島将之)

【岐阜】シューベルト楽曲を往時の音色で デンハーグピアノ五重奏団

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シューベルトの「ます」などを披露する予定の小川加恵さん(中央)ら五重奏団のメンバー

シューベルトの「ます」などを披露する予定の小川加恵さん(中央)ら五重奏団のメンバー

 ピアノの先祖と言われる鍵盤楽器「フォルテピアノ」と弦楽器の演奏家5人でつくる「デンハーグピアノ五重奏団」が、11月3日に岐阜市薮田南のサラマンカホールで、オーストリアの作曲家シューベルトの楽曲を集めた演奏会を開く。フォルテピアノは現代のピアノより繊細で軽快な音が特徴。シューベルトが親しんだ当時の音色を再現する。

 同団は2008年、オランダの王立デンハーグ音楽院で学んでいたフォルテピアノ奏者の小川加恵さん(36)=池田町出身=らが結成した。フォルテピアノのほかバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの編成。クラシック音楽の世界で「古楽」と呼ばれるジャンルの演奏活動をしている。主に18世紀以前の、作曲家が生きていたころの演奏スタイルを、資料などに基づいてできるだけ忠実に現代によみがえらせるやり方だ。

 披露するのは有名な「ます」など4曲。いずれもシューベルト自身が音楽仲間と演奏を楽しんでいた作品という。小川さんは「それぞれの楽器が語り合うような、多彩で美しいシューベルトの音楽に親しんでもらえたら」と話している。

 当日は午後2時開演。入場料は2000円(サラマンカメイト1800円)で30歳以下の学生は半額。チケットはふれあい福寿会館、チケットショップなどで販売中。(問)デンハーグピアノ五重奏団事務局=090(9128)3451

(宮崎正嗣)

【岐阜】古川の大イチョウ、黄金色に 8日までライトアップ

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夜間ライトアップで幻想的に浮かび上がった大イチョウ=飛騨市古川町で

夜間ライトアップで幻想的に浮かび上がった大イチョウ=飛騨市古川町で

 飛騨市古川町壱之町、飛騨の匠(たくみ)文化館の横にそびえる大イチョウが、紅葉の見頃を迎えた。夜間ライトアップで黄金色に染まった美しい姿を際立たせている。

 大イチョウは市天然記念物で、樹齢は推定700年を超す。高さ約30メートル、根元の周囲は5.8メートルに達する。朝晩の冷え込みが増した先週から葉が一気に色づいた。

 ライトアップは、白壁土蔵の町並みと合わせた景観を楽しんでもらおうと、市観光協会が実施。点灯は午後6~9時で、11月8日までを予定している。

【岐阜】「あかりアート展」余韻楽しんで 歴代優秀作が美濃の町並み彩る

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まばゆい光を放つあかりアートに見入る観光客=美濃市のうだつの上がる町並みで

まばゆい光を放つあかりアートに見入る観光客=美濃市のうだつの上がる町並みで

 美濃市の「美濃和紙あかりアート展」の歴代優秀作品を並べた「あかりの町並み~美濃」が、同市のうだつの上がる町並み一帯で開かれている。11月30日まで。

 今年のあかりアート展は10、11の両日に開かれたが、ゆっくりと作品を鑑賞してもらおうと市観光協会が主催した。和紙で電球を囲った光のオブジェ80点をアクリルケースに入れ、町並みのあちこちに展示。期間中の毎日、午後5~9時に作品を点灯する。

 11月1日から12月25日には、町並み内にある箱型の街灯100基に、和紙のちぎり絵を巻き付けて情緒を楽しむイベント「あかり絵(え)ぇまち」も開催する。(問)市観光協会=0575(35)3660

(大野雄一郎)


【岐阜】ポップサーカス岐阜公演開幕 観客1200人を魅了

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開幕セレモニーでステージに登場したピエロら=本巣市三橋のモレラ岐阜で

開幕セレモニーでステージに登場したピエロら=本巣市三橋のモレラ岐阜で

 世界13カ国から集まった団員が多彩な演技を披露するポップサーカス岐阜公演(中日新聞社主催)が7日、本巣市三橋のモレラ岐阜の特設大テントで開幕した。12月13日まで。

 テントの入り口付近では、ピエロ2人が「メリークリスマス! 明けましておめでとう!」とおどけながら、観客を迎えた。藤原勉本巣市長の開幕宣言でスタート。巧みにボールを操るジャグリングや、スリル満点の空中ブランコなどが披露されると、1200人で満員の客席からは歓声が上がった。

 自由席の当日券は高校生以上が2800円、3歳~中学生が1500円。指定席は1人800円追加になる。ポップサーカスの広報担当元林信勝さん(63)は「モレラでは8年ぶりの公演。国際色豊かなショーを楽しんでほしい」と話した。

 (宇佐美尚)

【岐阜】和宮の行列、街道を行く 落合、馬籠宿で住民ら再現

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雨の中、街道を行列する参加者たち=中津川市の落合宿で

雨の中、街道を行列する参加者たち=中津川市の落合宿で

 中津川市の落合宿と馬籠宿で8日、幕末に皇女和宮が中山道を通って徳川家に嫁いだ際の行列を再現したイベントが開かれ、市民らを楽しませた。

 今月、両宿と中津川宿で開かれている「中山道中津川 三宿街道祭り」の行事の1つ。両地区の中高生や住民ら80人が、和宮や侍、女官らにふんし、午前に落合宿で、午後に馬籠宿で披露した。

 落合宿では雨の中、古式ゆかしい姿の一行が「下に下に」とゆったりと進むと、観光客が盛んにカメラのシャッターを切っていた。

 あでやかな衣装で輿(こし)に乗った和宮役の落合中学3年中村有里さんは「衣装は重かったけど、良い体験になった」と話していた。

 馬籠宿場まつりは23日まで。夜にあんどんで街道を照らすほか、土日祝日には紅葉のライトアップもある。

(星野恵一)

【岐阜】昔ながらの茅ニュウ 白川村民らが作る

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刈り取った茅を円すい状に積み上げる「茅ニュウ」を作る村民ら=白川村荻町で

刈り取った茅を円すい状に積み上げる「茅ニュウ」を作る村民ら=白川村荻町で

 白川村荻町の合掌造り集落で、村内外の参加者62人で茅(かや)を積み重ねた「茅ニュウ」3つを完成させた。

 茅ニュウは、秋に刈り取った茅を雪や雨から守るために作る。近年は茅場の減少で作られなくなったが、合掌集落の世界遺産登録20周年記念「われらがつくる茅ニュウプロジェクト」として、村などがイベントを開いた。

 10月末に刈り取った茅1000束をトラックで集落内に運び、参加者でリレーして運んだ。高さ約5メートルの支柱の周りに茅の束を立て、その上にふたをするように積み重ねた。最後は支柱に沿って縄で縛り、フジのつるで上から押さえ付けた。

 荻町で喫茶店を経営する長瀬美代子さん(59)は「村の人でも近くで見たことがない人が多いと思う。昔の人は全て人力で作っていたんだな」と話していた。茅ニュウは16日までの午後6~9時にライトアップされる。

 (片山さゆみ)

【岐阜】ばら公園にLED2万個超 神戸町盛り上げへコラボ

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2万個を超えるLEDで彩られた会場=神戸町前田のばら公園いこいの広場で

2万個を超えるLEDで彩られた会場=神戸町前田のばら公園いこいの広場で

 神戸町を盛り上げたいという思いが美しい輝きに込められた-。2万個を超す発光ダイオード(LED)を使ったイルミネーションの点灯式が15日夜、同町前田のばら公園いこいの広場であった。企画した町在勤の経営者らでつくる「神戸八光会」は今回初めて、若者の力で町を盛り上げようと今夏発足した「神盛(かみもり)委員会」と協力。八光会の柳瀬貴規企画委員長(37)は「町内外の人に町の魅力を知ってもらうきっかけにしてほしい」と話す。

 高さ10メートルのツリーや光のトンネルが会場を彩る。加えて、今年は約8000個の青と白のLEDを使った「光のじゅうたん」が初登場し、いこいの広場は美しい輝きに包まれた。

 神戸八光会は結成43年目で、町の魅力を発信しようと10月の「どんとこい祭」などに参加。約10年前からイルミネーションも企画しており、今回初めて、志を共にする神盛委員会と手を組んだ。

 八光会はイルミネーションの充実、神盛委員会は出店による会場盛り上げと、きっちり役割分担。点灯式が始まる前から輪投げなど親子で楽しめる出店が並び、柳瀬さんが「今までで一番の人出」と笑顔で話すほどにぎわった。

 点灯式では八光会の福田健太郎会長(38)と谷村成基町長があいさつ。カウントダウンの後、谷村町長がボタンを押してイルミネーションを点灯させた。

 柳瀬さんは「自分たちができることをやり、少しずつでも町を盛り上げていければ」と意気込んだ。

(吉本章紀)

【岐阜】防火イチョウ、黄に色づく命 郡上・長瀧白山神社

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大火からよみがえり、見頃を迎えた神木のイチョウ=郡上市白鳥町長滝で

大火からよみがえり、見頃を迎えた神木のイチョウ=郡上市白鳥町長滝で

 郡上市白鳥町長滝の長瀧(ながたき)白山神社のご神木のイチョウが、黄色く色づき見頃となっている。

 高さ25メートルほどで樹齢は不明だが、1899(明治32)年の大火の際、宿坊への延焼を防いだ。幹には焦げ跡が残り、防火の信仰を集める。

 見頃は25日ごろまで。若宮多門宮司は「白山信仰の根源は『よみがえり』で、火災に耐えたイチョウに生命力と生きる勇気を感じてもらえれば」と話す。

(河北直行)

【岐阜】デンキウナギでXマスツリー発光 アクアトト・ぎふ

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デンキウナギの発電でツリー(奥)を点灯させる展示コーナー=各務原市川島笠田町で

デンキウナギの発電でツリー(奥)を点灯させる展示コーナー=各務原市川島笠田町で

 デンキウナギの発電で光るクリスマスツリーの飾り付けが、各務原市川島笠田町の県世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」にお目見えした。クリスマスの12月25日まで展示している。

 体長約80センチのデンキウナギが水槽の中で発する電気で、ツリーのイルミネーションが発光する仕組み。デンキウナギは南米のアマゾン川に生息し、敵から身を守ったり、餌となる獲物を捕らえる際に、最大800ボルトの強い電気を放つ。

 訪れた人は、大きなウナギが水槽内を動き回るたびに青く輝くイルミネーションを眺めながら、一足早いクリスマス気分を味わっていた。毎週土日と祝日の午後1時からは、餌づけの様子も見学できる。餌に食い付く際に放電が増え、より鮮やかな光の輝きが楽しめるという。

 同館で広報を担当する夏目あかねさん(30)は「鮮やかなイルミネーションと一緒に、水槽のデンキウナギの展示を楽しんでください」と来場を呼び掛けている。

(宮崎正嗣)

【岐阜】シクラメンの魅力知って 恵那農高など12月企画列車

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「恵那のシクラメンの学校列車」をPRする生徒ら=恵那市の明知鉄道恵那駅で

「恵那のシクラメンの学校列車」をPRする生徒ら=恵那市の明知鉄道恵那駅で

 恵那農業高校などは「恵那のシクラメンの学校列車」を12月13、24日、明知鉄道で運行する。今年で3回目。車内や山岡駅かんてんかんで、シクラメン栽培の歴史や管理方法を学び、寄せ植え体験や栽培農家の見学もある。

 国内でのシクラメン栽培は、90年ほど前に恵那地域で本格的に始まったとされる。列車は学校や、東濃地方の生産者らでつくる恵那花き研究会などが企画。園芸科学科草花専攻シクラメン研究班の2、3年生19人が講師を務める。研究班リーダーの3年神戸美乃里さんは「恵那のシクラメンをPRし、魅力を分かりやすく伝えたい。研究中のオリジナル品種も見てもらえれば」と話した。

 両日ともに、午前9時15分に恵那駅に集合。定員は各日先着30人。昼食代や寄せ植え代、学校の手作りジャムなどお土産を含み2500円。県の「ふるさと旅行券」の適用を受け、通常価格の半額になっている。(問)明知鉄道=0573(54)4101

(生田貴士)


【岐阜】街道で広まり形や味は多様 東濃の郷土料理「五平餅」

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東濃地域では、団子の形をした五平餅がよく食べられている=恵那市大井町の五平餅店「あまから」で

東濃地域では、団子の形をした五平餅がよく食べられている=恵那市大井町の五平餅店「あまから」で

 つぶしたご飯を串焼きにした郷土料理「五平餅」。岐阜県東濃地域や長野県南部、愛知県三河地方などの郷土食とされる。地域によってわらじや団子の形だったり、しょうゆやみそベースだったりと形や味はさまざま。そんな五平餅の語源や、各地域にどうやって伝わったのかを探った。

◆語源は団子?

 五平餅の語源は諸説ある。五平さんという名の人が初めて食べたからという説や、形が神事で用いる「御幣」に似ているためなど。他にも、形が五角形で平べったいから、などの説もあり、はっきりしたことは分からない。

 東濃地域では五平餅を「ごへいだ」とも呼ぶ。恵那市北部では、五平餅といえば団子の形。団子の「だ」を取って、「ごへいだ」と呼ぶようになったという。一般的に、五平餅の材料がうるち米で、もち米でないということも「ごへいだ」と呼ぶ理由の一つとされる。

 語源や呼び方がさまざまだが、食べる時期については定説がある。恵那市で創業55年の五平餅店を構える老舗「あまから」の2代目店主、西尾良雄さん(70)は「いなかで新米が取れた秋ごろに食べたり、お客さんにふるまったりして、定番化していった」と説明する。

◆長野-愛知に

 恵那総合庁舎の中津川・恵那広域行政事務組合が2005年に編さんした観光パンフレット「五平餅味栗毛(くりげ)」によると、郷土食としている地域は、南信州の長野県木曽町、伊那市から、愛知県の奥三河までの一帯。岐阜県内は、東濃地域のほか、可児市、八百津町が入るが、岐阜、高山、郡上市などは「圏外」とされる。

 愛知県豊田市の五平餅専門店五十店舗が加盟する「とよた五平餅学会」の天野博之さん(46)は「奥三河から信州を走る中馬街道を中心に、五平餅の文化が広まった」と推測。「五平餅の食文化が、東濃にあって、西濃にないのは、中馬街道を通る人々の行動範囲の西端が可児市と八百津町くらいまでだったためではないか」と説明する。

◆クルミや生卵

 五平餅の形や味が地域で違うのはなぜか。恵那市で五平餅の歴史や文化を調べている柘植弘成さん(72)=恵那市三郷町=は「街道に関係がある」と指摘する。

 中津川市苗木から、八百津町黒瀬をつなぐ黒瀬街道は団子の形。中馬街道沿いの恵那市上矢作や同市串原、豊田市などは、楕円(だえん)形のわらじ五平。中山道沿いは、きりたんぽのように長い串にご飯を握り付けた形や小ぶりの団子の形をしている。味付けは、たまりしょうゆやみそがベースだが、各地域でクルミやゴマ、生卵、地蜂といった地域の特産品などを入れ、味に工夫がされている。

 柘植さんは「木曽川で分断されていても、街道を通じて交流があった。五平餅の食文化が広まったのは、街道での行き来があったから。ただ、家庭の味は大体、お嫁にきた奥さんの味になるので、いろんな形や味が点在しています。そこを楽しむのもまた面白いです」と語った。

(篠塚辰徳)

うるち米をつぶすキリの木を持つ柘植弘成さん=恵那市三郷町で

うるち米をつぶすキリの木を持つ柘植弘成さん=恵那市三郷町で

 <五平餅> ご飯をつぶして楕円(だえん)形のわらじや団子の形にし、串にさして焼いた郷土料理。たれはしょうゆやみそを下地に、ゴマやクルミ、ショウガ、にんにくなどでアレンジを加える。古くから、南信州から奥三河までの一帯で郷土食として愛されてきた。

【岐阜】料理と風景を楽しんで 明知鉄道「じねんじょ列車」1日から運行

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車内でとろろなどを味わえる「じねんじょ列車」=恵那市で

車内でとろろなどを味わえる「じねんじょ列車」=恵那市で

 恵那、中津川市を走る第三セクターの明知鉄道は1日から、車内でジネンジョの料理などが味わえる「じねんじょ列車」の今季の運行を始める。来年3月20日までの乗車は特別料金になる。

 料理は、「山岡駅かんてんかん」をはじめ両市内の3店が交代で提供。煮物や揚げ物などが並び、とろろと麦ご飯はおかわりが自由。

 特別料金は先着5000人の限定。1日フリー乗車券、明知鉄道のオリジナルグッズ付きで3000円。恵那市のふるさと旅行事業の適用を受け、2000円割安になっている。運行は3月末までで、通常料金はグッズなしで4000円。

 恵那駅を午後0時40分に出発、明智駅に1時33分に到着。祝日を除く毎週月曜と28日から1月8日は運休。定員は最大90人で、乗車日の1週間前までに要予約。

 季節に合わせて運行するグルメ食堂車の1つで、昨シーズンは過去最高の2219人が乗車した。

 (問)明知鉄道=0573(54)4101

(生田貴士)

【岐阜】光と星の競演が幻想的 恵那の坂折棚田ライトアップ

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ライトアップされ、幻想的な雰囲気の坂折棚田=恵那市中野方町で

ライトアップされ、幻想的な雰囲気の坂折棚田=恵那市中野方町で

 「日本の棚田百選」で知られる恵那市中野方町の坂折棚田が、ライトアップされている。昨年に続き2回目。幻想的な風景は、満天の星と相まって、訪れる人を魅了している。来年3月中旬まで楽しめる。

 棚田のうち約2ヘクタール部分のあぜ道に、2000個の発光ダイオード(LED)ランプを設置。太陽光で蓄電し、センサーで日没ごろから2時間ほど点灯する。色はピンクと黄色が30分ごとに変わる。

 棚田の保全を進めるNPO法人「恵那市坂折棚田保存会」が、刈り取りを終えた棚田の魅力づくりとして企画。昨年好評で、今年も実施することにした。公式キャラクター「棚田マイちゃん」もランプで描いた。

 保存会理事長の田口譲さんは「日没直後がきれい。棚田の美しさを感じ、保全の必要性を理解してもらえれば」と話した。(問)保存会事務局=0573(23)2032

 (生田貴士)

【岐阜】鬼岩温泉「了山」が大浴場を一新 露天と行き来しやすく

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オープンしたばかりの新浴場「月泉」。露天風呂には打たせ湯も加えた=御嵩町の了山で

オープンしたばかりの新浴場「月泉」。露天風呂には打たせ湯も加えた=御嵩町の了山で

 御嵩町次月、瑞浪市日吉町にまたがる鬼岩温泉の旅館「了山」は創業60年に合わせ、大浴場を一新した。これまでは大浴場2カ所と露天風呂がそれぞれ離れた場所にあったが、客の利便性を考え、露天風呂の隣接地に建設した。

 新しい浴場は「月泉」と名付けた。高木祐司社長(71)は「以前から露天風呂から眺める月が売りだった」と由来を説明する。

 2つの浴場を隣接させた造りで、朝と夜で男女を入れ替える。浴場の広さはいずれも50平方メートル。気泡浴が楽しめるバイブラ設備も導入した。

 1955(昭和30)年の創業時から各浴場が離れていて、露天風呂を楽しむには一度着替える必要があった。また、移動には階段、段差もあり「高齢、障害のあるお客さまには長年ご不便をかけた」と高木社長。「宿の規模からしたら大きなサイズ。ゆったりと体と心を休めていただけたら」とPRする。

 従来の浴場はリニューアル工事をし、家族やグループ用の貸し切り風呂として新たな宿の売りにする。

 日帰りの入浴料は1200円。利用時間は午前11時~午後2時だが、予約すれば他の時間も受け付ける。(問)了山=0574(67)0288

(遠藤康訓)

【岐阜】杉原千畝記念館 岐阜県八百津町

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杉原千畝記念館で足跡を記したパネルに見入る入館者

杉原千畝記念館で足跡を記したパネルに見入る入館者

「苦渋の決断」に思いはせ

 第2次世界大戦中にユダヤ人をナチス・ドイツの迫害から救った元外交官・杉原千畝(1900~86年)の出身地・岐阜県八百津町。9月に杉原氏が発給したビザなどの関連資料が国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産の国内候補に選ばれ、さらに今月になって映画「杉原千畝」が公開されるなど、町の注目度も高まっている。

 杉原千畝記念館は、午前にもかかわらず、入館者が後を絶たない。記憶遺産の国内候補に決まってから、入館者は例年の3倍のペースの伸びだという。杉原氏の生涯を当時の世界情勢などとともにパネルで紹介している。「命のビザ」と呼ばれる杉原氏がユダヤ人に発給したビザや杉原氏直筆の手記などもあり、時間をかけて回る人が目立った。

 奥にある苦渋の決断を再現した「決断の部屋」には、杉原氏の映像と肉声が流れ、神妙な表情で見入る人たち。杉原氏は幼少期に八百津町で暮らし、その後、父の仕事の関係で、三重県や名古屋市で生活したという。戦後に外務省を退官してからも、たびたび、この町を訪れたという。小学生の孫を連れて訪れた愛知県豊田市の夫婦は「館内を回って、杉原さんの勇気ある行動にあらためて、驚きました」と静かに話していた。

滝を縫うように遊歩道がある五宝滝

滝を縫うように遊歩道がある五宝滝

 新名所があると聞き、丸山バイパスにある新旅足(たびそこ)橋へ。橋脚の高さは約100メートル、旅足川まで約200メートル。歩道もあって中央部に立って下を見ると、高度感に足がすくむ思いだった。次は剣豪・宮本武蔵が修行したといわれる五宝滝へ向かった。5つの滝を巡る1周2キロある遊歩道を1時間かけて歩いた。モミジは既に散っていたが、3段に流れ落ちる滝は神秘的だ。中央部を横断する橋もあって、いろいろな角度から滝をながめられる。

 忘れてはいけないのが、せんべい。同町は小麦粉のせんべいの主力産地で、のぼりを立てた直売場も多い。「町の駅 天晴(あっぱれ)」に日の丸製菓の直売店「八百津せんべい本舗」に立ち寄ってみた。市価よりも割安とあって、いろいろなせんべいを試食してから、まとめ買いをする人たち。売れ筋は古くからある「落花せん」で、懐かしい甘さと歯応えがたまらなかった。

 道行く旅人に対して、出会った人はいずれも親切で、心が洗われる思いだった。杉原氏の心根は町民にも受け継がれているのかもしれない。それが1番、大きな遺産なのかもしれないと思った。 (柳沢研二)

 ▼メモ 八百津町へはマイカー利用が便利で、東海環状道・可児御嵩ICから国道21号バイパスを経て約25分。杉原千畝記念館の入館料は高校生以上300円、小中学生100円。開館は午前9時半~後5時。月曜定休。年内は27日まで。新年は6日から。同記念館(電)0574(43)2460。八百津町役場産業課(電)0574(43)2111。八百津せんべい本舗ではせんべいのほか、地酒や酢など地元名産品も扱っている。(電)0574(43)1117

(中日新聞夕刊 2015年12月17日掲載)

さまざまなせんべいが並ぶ八百津せんべい本舗の店内=いずれも岐阜県八百津町で

さまざまなせんべいが並ぶ八百津せんべい本舗の店内=いずれも岐阜県八百津町で

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