
水槽の中の魚を見つめる親子連れ=各務原市川島笠田町のアクア・トトぎふで
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために休館していた県の文化施設のうち、一部が19日に再開した。入館時に検温や消毒をしたり、入場制限をかけたりと、感染防止を図りながらの再スタートとなった。
各務原市の世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふでは、スタッフが入り口で入場者を検温。健康状態についてのアンケートや、感染者が確認された場合に備えて連絡先の提供を求めた。
密集を避けるため人気のアシカショーや餌やり体験などは当面中止。一カ所に人が集まりすぎないようスタッフが巡回し、定期的に手すりなどを消毒した。
この日、5歳の誕生日を迎えた愛知県小牧市の女児は「水族館に来られて楽しい」と声を弾ませ、母(32)は「誕生日のお祝いに遊びに行けるところを探していた。再開してもらって良かった」とほほ笑んだ。
広報担当の北川律之さん(49)は「皆さんの喜ぶ姿を見られて本当にうれしい。ただ、今後混雑する場合は、入場制限を講じることになる。今までにない状況なので、手探りでやっていくしかない」と話す。
岐阜市の県図書館では、事前予約した本に限り、貸し出しを始めた。館内での読書や閲覧室の利用は当面休止。返却された本は、ウイルスの感染力が弱まるまで3日間ほど隔離するなど、感染防止を徹底する。
関市の県博物館では、館内の滞在人数を100人までに制限してオープン。この日は、事前に予約した人を含めて約30人が訪れた。広報担当の渡辺寛樹さん(44)は「できる限りの対策をして、皆さんを迎えたい」と話した。
(安江紗那子)