
運行当時のデザインに塗り直して公開したディーゼル機関車=下呂市小坂町のひめしゃがの湯で
下呂市小坂町の小坂森林鉄道研究会は8日、同町のひめしゃがの湯駐車場に設置している1957年製造の森林鉄道ディーゼル機関車を、長野県で走行していた当時のデザインに塗り直して公開した。
車両は、東京都の酒井工作所(現・酒井重工業)が製造。長野営林局(現・中部森林管理局)が購入し、長野県上松町などで75年まで運行した。同研究会が一昨年、野辺山SLランド(長野県南牧村)から引き取った際には赤色に塗られていたが、運行していた当時のクリーム色と茶色のツートンに塗り直した。車両ナンバーも「118」とくっきりと書いた。
この日は、メンバーが機関車を運転し、野太いエンジン音を響かせて長さ15メートルのレール上を往復した。同研究会の川井広義会長は「時間がかかったが、参加してくれた皆さんにも愛着を感じてもらえるのでは。10年前には無理かもと思ったが、ありがたい気持ち」と感激した様子だった。
今後も月1回ほど、ディーゼル機関車を動かす。クラウドファンディングによる資金調達を進め、レールも長さ50メートルほどまで延ばす予定だ。
(吉田幸雄)