
刀身に現れた刃文を鑑賞する来館者=関市南春日町の関鍛冶伝承館で
日本刀の刀身に見られる波などの形をした「刃文(はもん)」に焦点を当てた刀剣の企画展が、関市南春日町の関鍛冶伝承館で開かれている。8月21日まで。
刃文は日本刀の焼き入れを行う際、刃が冷える早さの違いによって現れる模様で、鑑賞のポイントの1つ。企画展では「直刃(すぐは)」「互(ぐ)の目」など12種類の形で分類した市所蔵品、計21振りを展示した。
関の著名な刀匠、孫六兼元の代名詞とされる「三本杉」と呼ばれる刃文の刀は、小さい波形と大きい波形が規則正しく現れているのが特徴。一振りの中に数種類の刃文が見てとれる刀や脇指(わきざし)もある。
展示品の前には、刃文の形がよく見える立ち位置を示すマークが付けられている。学芸員の江西奈央美さん(28)は「武器としての強さと模様の美しさが共存しているところにロマンがある」と話している。
入館料は一般300円、高校生200円、小中学生100円。火曜休み。
(大野雄一郎)