
開発したかりんとうを手にする伊藤さん=7月18日、県庁で
岐阜市の長良川温泉にある旅館の若女将(おかみ)らでつくる「長良川温泉若女将会」は、アユの魚醤(ぎょしょう)や骨などを加えたかりんとう「鮎果鈴(あゆかりん)」を開発し、温泉内の5つの宿泊施設の売店などで、販売を始めた。
同会は「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に認定されたことをきっかけに、アユを使ったオリジナル商品の開発を進めてきた。障害者の支援活動に取り組む「いぶき福祉会」(岐阜市)が、製造を担当した。
鮎果鈴は、県産の小麦粉に、天然アユから造った魚醤やアユの骨、さんしょうとしょうゆを加え、油でからりと揚げた。ほどよい塩味で、魚醤独特の風味が生かされている。
会のメンバーが7月中旬、県庁を訪れ、古田肇知事に新商品開発を報告した。会長を務める十八楼若女将の伊藤知子さん(42)は「アユの形を模した鮎菓子は多いが、実際にアユを使った商品にしたかった。魚醤を使ったことで大人の味に仕上がり、ビールにもぴったり合う。カルシウム分を多く含むのでお子さんにも良い」とPR。試食した知事も「香ばしさが口に残り、面白い。これも鮎菓子の1つだ」と評価した。
50グラム入りで、1袋480円(税込み)。長良川温泉内の十八楼、ホテルパーク、岐阜グランドホテル、鵜匠の家 すぎ山、石金旅館の5施設の売店と、いぶき福祉会がJR岐阜駅隣接のアクティブG内に出店している「ねこの約束」で販売している。
(北村剛史)