
「鰭脚類」の化石を並べる安藤学芸員=瑞浪市役所で
瑞浪市明世町の市道工事現場で昨年9月に見つかった約1800万年前のアシカの仲間「鰭脚類(ききゃくるい)」の頭部の本物の化石とレプリカが、市役所1階のエントランスホールで展示されている。28日まで。
化石に「ミズナミムカシアシカ」という愛称をつけて展示。今年1月までに、左の下あご、首や腕の骨、あばら骨の一部が発見された。研究の結果、骨の模様などからオスの成獣であることがわかった。
レプリカは、京都市の剥製や模型の専門業者が制作。本物の化石の凹凸や色などを忠実に再現した。
市化石博物館の安藤佑介学芸員(38)は「研究のため、本物を展示する機会は最後になると思う。精巧なレプリカと本物をじっくりと見比べてほしい」と来場を呼び掛けた。 (真子弘之助)