
浅井さんの多岐にわたる作品を紹介する職員=瑞浪市陶磁資料館で
瑞浪市無形文化財に認定されていた陶芸家、浅井礼二郎さんの遺作展が瑞浪市明世町の市陶磁資料館で開かれている。昨年3月に亡くなってからは初の個展となる。来年1月15日まで。
浅井さんは1936年に土岐市駄知町で生まれ、多治見工業高校を卒業。土岐市の陶磁器メーカー昭和製陶で勤務する傍ら、陶芸家としても活動し、80年に瑞浪市土岐町に窯を開いた。昨年、84歳で亡くなった。生前に制作した計14点が出品されている。白い泥を塗り、透明な釉薬(ゆうやく)をかけた「粉引」の皿や茶わん、花器が目をひく。陶器には魚やカブトムシなどの生き物が描かれている。
他にも、油絵の作品や、昭和製陶でデザインした洋食器も展示し生涯の歩みを感じることができる。学芸員の砂田普司さんは「浅井さんの文化活動全般を知っていただきたい」と呼びかけた。入館料は200円、高校生以下は無料。 (吉田英悟)