
売り上げが熊本城復旧のために寄付される御朱印
郡上市の郡上八幡城で、来城記念証として「御朱印(ごしゅいん)」の販売が新たに始まり、本年度の売り上げ全額が熊本地震で被害を受けた熊本城の復旧のために寄付されることになった。城を管理運営する郡上八幡産業振興公社が決めた。公社で城を担当する小木曽匡さん(33)は「熊本城は日本が誇る名城。1日も早い復旧を支援したい」と話す。
御朱印は、職人が手すきをした縦15センチ、横10センチの美濃和紙に「登閣記念 郡上八幡城」と書いてあり、歴代城主の家紋の朱印が押してある。4月から入城受付で、1枚300円で販売を始めた。
間もなく熊本地震が発生。熊本城は石垣の53カ所が崩落したほか、三棟の櫓(やぐら)が全壊し、大天守の瓦も落ちた。
郡上八幡産業振興公社は、同じ城郭として復旧を支援しようと計画。御朱印の来年3月までの売り上げ全額を、熊本市が開設した「熊本城災害復旧支援金」に寄付することにした。御朱印は好評で、本年度は2000枚以上の販売を見込んでいる。
小木曽さんは「郡上八幡城の来城者の皆さんが、寄付したことになる。熊本のシンボルの復興が、被災者の方たちの前向きな気持ちにつながることになれば」と話している。
(稲垣時太郎)

新緑が鮮やかな郡上八幡城=郡上市八幡町で